[先輩社員紹介] はたらく現場

Vol.08 【Special】機体に、期待を、詰め込んで―。

アメリカンな侍、日本上陸。

日本の専門学校と北米の大学にて航空機整備を学んだのち、両国の航空機整備士免許を取得。卒業後は米国で就職し、小型固定翼機の整備や、Tig溶接でトラスフレーム作製などをしていました。

帰国後の私の強みは、「航空機知識」と「整備実務経験」、そして何よりも現地で得た「英会話力」だったと思います。そんな私の目に留まったのが、『航空機のマニュアル制作者』の募集でした。これまで整備士として航空機マニュアルを使用してきたものの、『マニュアル制作』という職種があるなんて!と、まさに目からうろこ。思考のスイッチが切り替わるとともに、当社への就職を決意した瞬間でした。

現在は、大手航空機メーカーにて新規開発機の「整備マニュアル」の開発と作成に携わっています。私の役目は、作業手順が理解しやすく、整備士にとって安全に作業が完遂できるマニュアルを作り上げることです。しかし、新規開発機の整備マニュアル開発が、これほど大変な作業だったとは!ルーティンワークは少なく、世界各国の機体作製パートナー、マニュアル制作パートナーと常に協議しながら、全員の意思をひとつのマニュアルに反映すべく、日々活動しています。そんな神経を使う環境下ゆえ・・・日常に“笑い”が欲しい(笑)!

そんな想いから海外パートナーに英文メールでジョークを伝えたところ、それをジョークとして受けてもらえず、“笑いどころ”を長々とメールで説明すると言う失態をおかしたことがあります(笑)。他言語で笑いを取るむずかしさを痛感しました・・・。

脱・シロウト。世界を股にかける敏腕コーディネーターへ。

今後は、自分一人でマニュアル制作を完結できるコーディネーターになりたいです。マニュアル制作では基本となる作業ですが、設計図面から作業手順を起こし、イラストを描き、 XMLでデータを仕上げる業務は、転職間もない私にはどの分野も素人です。まずは、全ての分野でプロフェッショナルとして作業を完遂出来ることが、一大目標。さらには、世界中のコーディネーターとコンタクトを取りながら、航空機マニュアル作成の“マニアックなジョーク”でも交わしてみたいものですね(笑)。

機体が元気に飛び立つ姿に、そっと涙をぬぐう。

前職にて、自分が溶接で作った複葉機が工場からお披露目され、滑走路を元気に走って飛び立っていく姿を見た時は、『作り上げたこと』に感動しました。また、初めて自分で整備した機体が滑走路を走り抜けて飛んで行くのを見た時は、『やり遂げたこと』に感動しました。

今回、実機を自らの手で作り上げたり整備した訳ではありませんが、日々この機体をコツコツと作り上げている多くの人たちと接していると、色々な思いがこの機体に込められていることが伝わって来て、自然と新規開発機に愛着が湧いてきます。初号機の初飛行では、どの様な感動を得られるのか、今から非常に楽しみです。

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